テキストサイズ

白い雪のような

第1章 待ち遠しい再会

待たされたこともこれで、
洸太の頭からは半分怒りが消えた。

目的地まで車で二時間はかかる。

道中ずっとイライラされたのでは
朗もちょっとうんざりするので、
食べ物で機嫌を直してもらうのが
一番簡単な方法だった。

お菓子の箱を朗に持たせたまま、
洸太は遠慮もなく
モグモグとチョコを食べ続けていた。

「あんまり食べるとまた鼻血出るよ?」

「うるへぇー」

朗はずっと洸太を見ていた。

その目の奥にある感情を
洸太は知る由もなかった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ