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白い雪のような

第1章 待ち遠しい再会

退屈な移動がやっと終わり、
本家の屋敷前に到着した。

洸太は車が止まるのもじれったく、
ドアが開くとすぐに走り出した。

だがその方向は本家の
玄関ではなく、
惺が療養している離れだった。

「もう!
先に挨拶するように
言われてるだろーーーー!!
洸太!!」

背後で朗が叫んでいるのが、
洸太の耳には届いていない。


だってやっと会えるんだ!!


この半年間どれだけこの日を待ったと思ってるんだ!


広大な庭に作られている離れは
門からだいぶ離れており、
子供の足では時間がかかった。

やっと目的地にたどり着くと、
洸太は一瞬だけためらった。


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