向かいのお兄さん
第10章 利益、これ
ヌポ ヌポ ヌポ ヌポ…
「は…、や…べ…」
あたしの頭を撫でていた手は、急にあたしの後頭部を掴んだ
『むぐっ』
本当に口の奥まで突っ込まれ
えずきそうになる
『はっ…ぉえ…』
涙で潤んだ目で直也を見ると
すごく気持ち良さそうな
前の和樹みたいな顔をしていた
「あ、…ぁ…く…」
直也は何の加減もなしに、あたしの頭を動かす
「みさきの顔…ヤバぃよ…あ…」
『んっ、くふぁ…』
「あっ、っ…出る…」
直也の手は、あたしを押さえ付けたまま離さず
その瞬間
口の中に熱いものが飛び出した
『っ…んぐ…』
あたしの口からは、溢れた液がぼたぼたと落ちた
「美咲…飲んで…」
あたしは口の中に残ったものを、ゴクンと喉を鳴らして飲み下した