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向かいのお兄さん

第14章 影





男は受付でルームキーを受け取ると

やはりあたしを引っ張ったまま、廊下を進み続けた






「言っとくけど、逃げようなんて考えるなよ?
神崎が、どうやって君を言いなりにさせてるかってのは知ってるし」




『…へ?』




「神崎の携帯、覗かせてもらったけど…ふふ、美咲ちゃんは可愛い声で鳴くんだな」





『…』




何それ…




「どうせもう神崎ともヤったんだろ?
なら、俺ともヤってよ」






『…』






あたしって




不幸な奴だ












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