向かいのお兄さん
第16章 合コンなんて
ベッドに雑に下ろされ…ってか捨てられ
直也もギシッ…と音を立てながらベッドへ乗った
お…犯される…!!!!
ビクッと身構えると、直也はあたしの手を取った
『え…』
上から包み込むように握られた手からは
ほんわかと温かみが伝わってきた
「何で泣いてたんだよ?」
『…』
少し困ったような表情を見せる直也と、目を合わせるのが恥ずかしい
『…言いたくない…』
「何で?」
『わかんないから…』
「何が?」
『泣いてた…わけ…』
顔を背けようとするあたしを見て、直也は大きくため息をついた
「ったく…寝ようかと思ったら外から女の啜り泣く声が聞こえるし…
何かと思って見てみたら、お前だし…」
『なっ、文句あんの!?』
「別に」
直也はポイッと、あたしの手を投げ捨てた