向かいのお兄さん
第16章 合コンなんて
『っ…』
握られていた手を適当に離され
キュゥ…と胸が苦しくなった
ほら、またあたしが可愛いげのないこと言うから…
だからって
甘えたりなんかするか
甘えたくもない!!
『…』
あたしは捨てられた手を、ギュッと握った
直也は「やっぱ合コン行っとけば良かったなー」とか独り言を呟いて
ふと、あたしの顔を見た
『…』
「犬みたいな目しやがって」
『…』
「おいで」
直也はそっと手を差し出した
あたしも手を出し
バチンッと叩いた
「いで!!」
『誰が犬だ!!その辺の女みたいにホイホイ釣れると思うなよ!!』
「じゃあ、おて」
『だから犬じゃない!!』
「じゃあ、チンチン」
『犬じゃないし、生えてもない!!』
「はは、ナイスツッコミ」
うぜー!!!!