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向かいのお兄さん

第3章 目の前で






意識が朦朧としてきた



だから、全然まともな考えが出てこなかった





目の前にある唇に



あたしの

このどうしようもない口を


声を

息遣いを


塞いでしまって欲しくなった





ピチャ チュク チュ チュ チュク…


クチュクチュ


グチュグチュ…





『だ…めぇ…ぁああっ、んふぁっ…///』





指の動きは一層速く、一層複雑に暴れ回った




あ…来そう…///





あたしは背中を、後ろにあった壁にもたれさせ


少しずつ腰を浮かせた





「ん、気持ちよさそうだな」




直也は変わらず、あたしの真ん前で嬉しそうに笑う




『だめっ、だめなのっ…ぁあっんあ、…きそ…イきそぉぉ…っ///』




必死に声を押し殺そうとしたけれど


無理だった




グチュ グチュグチュグチュグチュッグチュチュクグチュ…!!




「イけば?」





『はっ…あぁああっイッちゃぅああぁあっはぁあ、あぁあ!!///』







体を大きく反り返らせて



あたしはズルズルと、壁にもたれた










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