向かいのお兄さん
第18章 御恩と奉公
「そんじゃエッチしてないで勉強しなきゃ」
いっつもいっつもお前が呼んでんだろ!!!
「勉強教えてやるよ」
『いや、もういい』
あたしは大きく首を横に振った
「問題チャラン、武士の社会で成り立っていった主従関係を何と言う?」
『え?…御恩…と奉公』
「正解」
『んぎゃああああ!!』
あたしは突然押し倒された
直也は顔をギリギリまで近づけ、あたしの唇を撫でる
「では次の問題、この場合の主従関係とは誰のこと?」
『あたしと…直也っすか…』
「大正解~」
チュパッと短いキスを、直也はあたしの頬にした
「では俺らの御恩と奉公とは、何?」
『へ?』
何だこの問題
試験に出るんすか?
いや、出ないっしょ