向かいのお兄さん
第4章 電話で
『はっ…はあ…はあ…///』
力が入らず落とし、机上に俯した携帯から
声が聞こえる
《美咲、美咲~》
あたしはもう少し呼吸を整えてから、電話に出た
『…はい…』
《どうだった?》
『…』
あたしったら…
あたしったらぁあああああ!!!!
まんまと鬼畜の魔術に掛かってしまったー!!!
《感想、教えて?》
『うっさいうっさいうっさぁあーい!!!///』
あたしは躊躇うことなく、電話を切った
恥ずかしさと、怒りと、情けなさで
フーフーと息を荒立てる
そして携帯を放り投げ、また机に突っ伏した
『…』
何でこんなことに…
あたし、あいつの言いなりじゃん
名前呼んで
イかせてぇ~
とか…
ブワッと鳥肌が立った
『もぅ…泣きたい…』