向かいのお兄さん
第6章 触りたいじゃん?
ふと髪越しに、首元に温かみを感じた
そこへ直也が顔を埋めているのだということに気づくのに、そう時間は掛からなかった
『…何してんの…?』
「…匂い嗅いでる」
変態…!!
後ろへ頭突きでもしてやろうかと思ったけれど
あたしは無視して問題に取り掛かることに
『…』
ただ、顔の熱だけでなく、直也の吐息がいちいち首筋にかかり
何となくゾクゾクとする
『ちょ…離れてよ』
「何で?」
『集中できない』
「これくらいで集中出来ないで、入試で集中出来るわけないだろ」
いやいや、それとこれとは別の話で…
すると直也はあたしの髪を掻き分け
見えた首筋へチュッとキスをした
『っ…!!??///
ちょい…!!』
「いいからさっさと勉強しろ」
そんなこと言われても…
首にキスなんてされたら
手まで止まっちゃう…