向かいのお兄さん
第35章 彼女
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♪~♪~
『…』
メールの着信音に、あたしは固く閉ざされた瞼をこじ開ける
ぼんやりとしかしない視界に携帯が映ると
あたしはゆっくりと画面を見た
"なおや"
『…!?』
もう外が明るかったからか、その名前を見たからかはわからないけれど
眠たいことなんか忘れて
ベッドの上に正座してメールを見た
〔今から俺の家来て〕
『…え、え、え?///』
もう、ひとりでお祭り騒ぎだ
ついさっきまで頭を駆け巡った悩みなんて
一瞬で吹き飛ぶ
あたしは上着を羽織り、
まだ朝の6時だという時間帯に
家を飛び出した