向かいのお兄さん
第42章 お正月
「一回百円…」
巫女さんに百円玉を渡し、あたしたちは箱に入ったくじを引いた
『来い来い来い…大吉来い~』
あたしは両手で握りしめながら、額に当てた
「今さら何したって変わらないから」
『そんなことないし!!』
「あるって」
直也はくじを出した
あたしもゆっくり手を掛ける
『「いっせーのぉ…でっ」』
バッと中身を見る
『んな…末吉…』
「おお、そこそこじゃん」
直也はあたしのくじを覗きながら言った
『どこがそこそこ!?最悪じゃん!!
…あ、さては直也、凶だったな?』
「大吉だったけどさ」
…ちくしょう…!!