刑事とJK
第90章 愛が欲しいだけだった
「俺の番?」
「ったりめぇだ!!」
地面を蹴りだし、河瀬に向かって走り出した
河瀬は逃げるように、誘導装置の後ろに回り込む
「そんなことしたら、ミサイルの自爆スイッチ壊すよ?」
懐から拳銃をとりだし、装置に向けた
「っ…」
自爆スイッチを壊されたら何もかも終わりだ
斉藤の足も止まる
「物分かりがいいな」
銃口を装置に向けたまま、河瀬は喋りだした
「どうせ全部なくなるんだし、教えてやる。
どうやって俺がこんなでかい計画を実行してきたか…」
「別に聞きたくねぇな」
「冥土の土産に、聞きなよ。
まず、アメリカからの不法入国者たちだけど…
あいつらはほんとに日本を潰してやろうと考えている」
「てめぇがそうさせたんだろ?」
「その通り。さっき言ったように、デマを流してこの誘導装置を持ってくるように指示した」
『そんなうまく話に乗ってきたって言うの?』
「ああそうだ、まあ向こうは半分面白がってだろうがな。
なんせ犯罪集団だから」
斉藤は握りこぶしを作った
「騙して…利用したのか…」
「向こうも刺激を求めていたみたいだし、ちょうどお互いのためになっただろ。
…で、気になった?
何で日本人まで手を貸しているか」
「また騙したってのか…?」
「いいや」
河瀬は冷たい目をした