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刑事とJK

第96章 家








今日も帰りが遅くなった


玄関の扉を開けるやすぐに、苦しいネクタイを緩める




最近は、キチッとした服装を心掛けているんだ



あいつに、ちゃんとした見本を見せてやらねぇとダメだからな





「ただいまー」





軽くそう言うと、部屋の…おそらくリビングから声が聞こえた





『ほら大志、お父さん帰ってきたよっ、
迎えに行かなきゃ、競争だ!!』



「おとぅしゃあーん!!」




バタバタと無駄にでかい足音を聞くと

自然と笑ってしまう




まず最初に、扉の方から小さいものが飛び出した



こっちを見るや否や、飛び切りの笑顔を作って走ってくる






そのあとすぐに、ゆうひが走る真似をしながら出てくるが



まずはこっちの小さい方が優先だ






「おとーしゃんっ」




真ん丸の手で、オレのズボンを掴むこの子を


オレは脇を持って持ち上げた







「ただいま大志ー」





そのスベスベした柔らかい頬に、キスをしてやる





「じょりじょりぃたぃ」




大志は容赦なく、オレの顔を押しのけた









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