刑事とJK
第14章 徒然シゲ
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「嘉山じゃん、何ボーッとしてんだ?」
「藤野さん…」
売店の前で座っていたところに、
藤野が話しかけてきた
「働き者のお前が、珍しいな」
藤野は持っていたガムを口に放り込んだ
「先輩と…ケンカしました…。
僕から先輩のところを離れて…」
シゲは地面に目をやったまま話した
「斉藤か?ああーいつかそんな日が来る気がしてた。
お前はすっげー頑張ってあいつに付いてってたと思うぜ?」
「ほんとですか?」
藤野は笑った
「ああ、まぁまた落ち着いたら戻ってやれよ」
「嫌です。あっちが泣き言言うまで僕は戻りません」
「厳しいな」
ははっと笑って、藤野は仕事に戻った
ただすることもなく
ずっと座っているのもなんなので、
シゲは少し斉藤の様子を見に行くことにした
向こうにばれないよう、
こっそりとのぞき見する
斉藤は、もくもくと仕事に打ち込んでいた
シゲほどスピードはなかったが、
着実にこなしている
「…なんか、悔しい…」
シゲは外に散歩に出かけることにした