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『そっか…』


ゆうひは斉藤の頭を撫でた



『つらいよね…』



あたしが斉藤に寄せる想いが、
好きという気持ちなのかどうかわからない…



そんな状況に斉藤はあるんだ




あたしだったら…
そんなモヤモヤした気持ち、堪えられないよ…




「なんでお前が泣きそうな顔してんだよ…」





『…なんでかなぁ…』





それだけ悩んでるのに、
やっぱり他人の心配はするんだね






『じゃあさ…
そのみんなの考えを踏まえた気持ちを
斉藤にとっての"好き"って気持ちとして、
実際に好きになった人はいるの？』


「実際に…好き…？」






怖かった


これを聞いてしまえば

あたしがどうなってしまうか…
なんて考えることすら
怖かった




斉藤はゆっくり視線を落とした

閉じた口が少し動く





「……いた…な
一人だけ…」





『……そう…
…そう思えるなら、まだいいじゃん!!
その人に対する気持ちが、
あんたにとっての"好き"ってことで』





ゆうひは笑った

その笑顔の裏に悲しみを抱えて…





「そうか…？
そんなんでいいのか…？」





良くは…ないよ…






『…なんで、そんな相談してくれたの？』



「んと…
多分お前なら、教えてくれると思ったから…
オレが探してる答を…」





ごめん…あたしはその答を知らない…

言葉で表現するなんて出来ない…


























『斉藤、あたしのことは…どう思ってるの？』