刑事とJK
第15章 海物語
「えっ…///」
斉藤は顔を赤くした
ゆうひのその真剣な表情から逃れるように
少し体を揺らした
「…別に、嫌いじゃ、ねぇ!!
どっちかっつったら、スキ…なほうだ…///」
『…///』
「でも、なんだ…
オレが好きだと思った奴の"好き"と比べたら…
なんか…ちょっと違うっていうか…
別の気持ちっていうか…」
斉藤は口をまごつかせる
『…だよね!!
あれじゃない?
あたしって友達を好きとか、そういう感じじゃない?』
「ダチ…?」
『うん。好きって言ったって、いろいろあるから…
食べ物を好き、動物を好き、
家族を好き、恋人を好き…って、
ピンキリだからさ。
結論、好きって気持ちがどういうものなのかを
決め付ける必要はないと思うよ!?』
「…お前がそう言うなら、そうなんだろうな」
だいぶ日が暮れてきた
最初来たときよりも、海と空はオレンジ色に染まる
「…そろそろ、行くか?」
『うん。…またここに来たいな』
「暇があったら来たらいいじゃねぇか」
『…一緒にだよ?』
「一人でこんなとこにいたら怪し過ぎんだろ」
『ふふ、そだね』
二人はその景色を目に焼き付け、浜辺に戻って行った