刑事とJK
第18章 西の白虎、東の青龍
「…この票、無効ー」
「えっ!?」
「無効ってどういうことなの!?」
「無効なものは無効なんで、すいませーん…
ってことは同点のままですね。
お互い健闘を讃えあって握手しましょーか」
ふたりは、しっくりこないまま握手をした
「次は勝つからね♪」
「あたしも、あんたの鼻っ柱折ってあげるわ」
こうして、虎と龍の戦いは一次休戦となったのであった…
―――――――――――
「…あの無効になった票、先輩のでしょ?」
静かになった部屋で、
シゲは斉藤に尋ねた
「あ?
何のことだ?」
「もー…なんでもないですよ」
全く…
紙に〔ゆうひ〕なんて書いてあったら、
そんなの先輩しかいないじゃないっすか
開票してる僕の身にもなってくださいよ
シゲは小さく笑った