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刑事とJK

第22章 ごめん






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『意味わかんない…』




辺りには本や勉強道具、服などが散乱し、
ゆうひはその真ん中で座っていた







"会うのやめにしねぇか?"






どうして…そんなこと言うの?



あたしのこと、嫌いなの…?




それならどうして好きって言ってくれたの?

どうして抱きしめてくれたの?


どうして…



キスしてくれたの…?






理由を教えてよ…斉藤…







もし、本当に会えなくなったら…





『あたし…どうしたらいいのよぉ…』
















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斉藤…斉藤…



ゆうひが自分を呼ぶ声が、耳にこびりつく



その声を全て拒否した自分は、
罪悪感で押し潰されそうだった







斉藤はベッドに倒れ込んだ









体が重い…



全部鉛みたいだ…















"ゆうひちゃんのこと好きなんじゃないんすか!?"
















「バカヤロー…」






斉藤は自分の頭を殴った



そのままその手を額に宛てがう









ゆうひの、あの屋上で見せた笑顔が蘇る







「……


ごめん…」













夜はしんしんと静まりかえっていた






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