刑事とJK
第33章 V S
本郷は階段を上がって行った
ゆうひも音を立てないように上った
どうしようかな…
周りには誰もいないし、
話し掛けるなら今がチャンス?
ゆうひは急いで本郷に追いついて声をかけた
『す、すいませんっ…』
本郷は立ち止まってこっちを振り向いた
「はい?」
本郷の顔は、思ったより怖かった
しかしゆうひは怯まない
『あのっ…場所がわからなくなっちゃって…///』
と、上目遣いを使った
本郷は、ゆうひを上から下まで一通り眺め、
ニコリと笑った
「どこに行きたいんだい?」
うわ、この人、今あたしをチェックしたよ…!!
『あ…えっと…、
わ、忘れちゃいましたぁ』
「忘れた?
仕方ないね…下へ下りようか」
と言って、
ゆうひの肩に手を置いて階段を下りはじめた
さ、触ってくんの早い…!!
やっぱりこの人、女好きなんじゃないの…!?
それならば…
『あ、待って…』
ゆうひが足を止めると
本郷も一緒に止まった
「どうしたんだい?」
『思い出しそう…えーっと…』
などと適当に時間を稼ぐ
『刑…、えー、刑ー』
「刑事課?」
『それです、それ!!』
「何課だい?
二課か?」
…二課?
「二課なら私の所属しているところだよ。
ついておいで」
な、なんかわかんないけどラッキー!!
たらしこんで暗証番号聞き出してやるぞ~!!
『はいっ』
ゆうひは本郷について行った