刑事とJK
第33章 V S
『どーもどーも~』
ゆうひはご機嫌で部屋に入って来た
「どうしたんだ?」
『じゃーん!!』
ゆうひは紙袋を前に出した
「なんだこれ?」
『うふふー、家でワッフル焼いたんだ
たくさん作ったからみんなで食べてね!!』
「ワッフル!?
さすがゆうひちゃん、やる~」
シゲはワクワクしながら
袋から箱を取り出し、蓋を開けた
中には出来立てのワッフルが
ぎっしりと入っていた
甘い匂いが空腹を誘う
「わあ~おいしそう///」
シゲは目を輝かせた
「確かにうまそうだな、一個もらうわ」
斉藤はひとつ手に取って食べた
「うま」
『ほんと?///
良かったら藤野さんとか、
吉川さんにもあげといて』
「わかった」
斉藤は口をもぐもぐさせながら言った
『…トイレ借りてもいいかなぁ?
どこにあるの?』
「刑事課室を出て、
左に曲がってまっすぐ行ったところだよ」
シゲもワッフルをおいしそうに頬張っていた
『左?
わかった』
ゆうひは部屋を後にした
おいしいって言ってくれて、嬉しい///
また何か作ってこよっかな?
ゆうひは手を洗い
トイレから出てきた
その時、一人の男が横を通り過ぎた
大して気にもしなかったが、
ふと目に入った男の名札には[本郷]と書いてあった
本郷…?
どこかで聞いた気が…
あ、斉藤が言ってた上司のこと!?
だとしたら…これはチャンスかも!!
ゆうひは本郷の後をついて行った