刑事とJK
第40章 バイト
「…とんだ大損だ」
斉藤はぶつぶつ言いながら
刑事課室に戻った
すると吉川が話し掛けてきた
「あ、やっぱりお前も行ってきたんだな」
「行くんじゃなかった」
ブスッとした顔で返事をする
「なんでだよ、
500円で女子高生に診てもらえんだぜ?」
吉川はやらしい笑みを浮かべた
「おめぇも行ったのか…?」
「ああ。ゆうひちゃん可愛かったよ~///」
「…触ってねぇだろうな…?」
斉藤は低い声で言った
「直接は、最初の目を見るときだけだったな。
斉藤もそうだったろ?」
「…いや…」
抱き着いてきたし…
キスもしてきたな…
そのせいでオレだけ5000円も払うハメに…
「そうだな、目の時だけだったな」
あんまり言わねぇでおこう…
そこにシゲが戻ってきた
「あ、嘉山」
「シゲ、ゆうひと何かしたか!?」
斉藤はすごい剣幕で聞いた
「いや、別に…
なんか、いつも通りのゆうひちゃんでしたよ?」
「そうか」
斉藤は胸を撫で下ろした
「それに僕は、
千花さん一筋なんで///」
それはもう嬉しそうに、にまあっとシゲは笑った
「花宝院のことだけどよ…」
「はい?」
「…大事にしてやってくれな」
斉藤の意外なセリフに、シゲは不思議がった
「まだ、付き合ってませんけどね」
「そのうちだ、そのうち」
斉藤は、千花を心配していた
自分と似た境遇にあった千花には、
どうしても情が湧くのだ
「ずっと…支えてやってくれ」
「…もちろん、そのつもりです!!」
シゲはピシッと敬礼した