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刑事とJK

第43章 恋ガタキ







斉藤とシゲが部屋で仕事をしていると、突然扉が開いた



驚いて振り向くと、
そこには南の姿が




「ノックくらい、したらどうなんだよ?」




斉藤は作業をしていた手を止める




「あ、悪い悪い」




南はコンコンっと扉を叩いた



「…なんか用か?」





「特にないよ
ただ、久しぶりに会って元気にしてるのかなーって思って」



「そうか…」




斉藤はまた仕事に取り掛かった


南はその斉藤の前に来て、
資料を手に取った




「…」



斉藤は南を睨みつける



「ふーん…」



南はペラペラとめくりながら資料を見ていた




「なんて言うか、効率悪いな」



そう言って資料を後ろに放り投げた



「…何すんだてめぇ」



「俺はお前よりも先輩だ。
あんまり舐めた口を利くな」





バンッと机を叩いて、
南は部屋から出て行った














「な、何なんっすかあの人!!」


シゲは怒鳴った



斉藤は黙って
落ちた資料を拾い上げた



「先輩!!
今日は僕が許します、
あの人殴りに行きましょう!!」



「ほっとけ」



「へ?」



いつもなら、先輩はあの場でケンカを始めていただろう…




でも今日は何っすか!?

"ほっとけ"!?


嵐でも来るんじゃないっすか!?






いや、もしかしたら…





「先輩が、大人になったんですね」




シゲは嬉し涙を浮かべた





「もともとだ」



「見かけだけでしょ」



精神年齢は小学生並でしたから…!!


と思っていたら、
斉藤の拳がシゲの頭に直撃した



「いだぁっ!!!」



やっぱり何も成長してない…








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