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刑事とJK

第46章 点を結ぶと





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岩崎とは誰か――――?



最近はそれしか頭に入らない



南たちには、
オッサンが染谷本人だということは
まだ伝えていない…



いや、伝えないほうがいいのかもしれない…





斉藤は机に乗せていた足を下ろした





「…少し調べっか」




―――――――――――







一週間後




ピンポーン




『はーい?』




ゆうひは扉を開けた



『あ、おじさん!!』



「やあゆうひちゃん、
食べ物恵んでくれないかな?」




岩崎は腹を鳴らしながら言った




『上がる?』




「いや、僕は不潔だし…
女の子の部屋に上がるのは悪いよ」



『そお?』



ゆうひはキッチンへ行って、
昨日の夕食の残りを持ってきた



『残りものでゴメンね』



「謝らないでおくれよ
こんなご馳走、ほんとにありがとう!!」




岩崎はその場でバクバクと食べた





『おじさん、頭いいんでしょ?』


「そんなことないよ」



『前言ってたじゃん。
…そうやってフラフラしてるの、もったいなくない?』



「…」



岩崎は手を止めた



『もっと人の役に立つこととかさー…』



「僕の顔は…
知られないほうがいいんだよ」



『っ…』



岩崎のつらそうな表情に、
ゆうひは言葉が出なかった




「でもゆうひちゃん、ありがとう…
料理、ごちそうさま」




岩崎はマンションを下りて行った




『おじさん…』







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