刑事とJK
第46章 点を結ぶと
「おっ、いたいた」
岩崎は、マンションを下りたところで
斉藤と出くわした
「斉藤君だ、元気?」
岩崎はヒラヒラと手を振った
「ちょっと話がある」
「え、告白かな?」
「んなわけねぇだろ!!」
斉藤は岩崎を
刑事課に連れていった
「僕何か悪いことしたかい…?」
「心配すんな、そんなことじゃねぇよ」
刑事課室につくと、
その奥にある小部屋に入った
「…襲わないでね」
「誰が襲うか!!!
…オッサンのことは、いろいろ調べさせてもらった」
「…へえー」
「あんた、まず兄弟がいるんじゃねぇか?」
斉藤は机の上に座った
「…いた気もするな」
「多分、兄がいんだろ?」
「…いた、だよ
今はいない」
「それはまぁいいとして…
オッサン、何度か名前変えてんな?」
「…染谷かい?」
「それだけじゃねぇ、
田中に清水に大平…そんで村上と丹羽だ」
「…」
「あんた実は…―――」
「…そうだね。
確かに僕は、ゆうひの父親だ」
岩崎はまっすぐ斉藤の目を見た
「でも…いまさらそんなことがわかって、
何か変わるのかい?」
「んなもん知るか
だけど、今まで疑問だったことが解けたよ」