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刑事とJK

第46章 点を結ぶと



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「村上さん」


「あ、はい!!
っいて…!!」



突然の呼びかけに、
啓太は思いっきり振り向いた



そのせいで、変に首をひねってしまった



「いたたた…」



左手で首の後ろを押さえ、
ゆっくりと顔を向けた



そこには笑いをこらえる女性…
丹羽雪乃(ニワ ユキノ)がいた




「に、丹羽さん!?
何でしょうか!?」



「村上さんが書かれた論文、読ませてもらいました。
すごく面白かったですよ」



雪乃はにこりと笑った



心が洗われるような、きれいな笑顔だ




「いえそんな…!!
恐縮です///」



雪乃は啓太と同じ研究員であり、
あまりしゃべったことはなかったが


それでも、少し好意は寄せていた





それから思ってた以上に話があい、
トントンと結婚にまでこぎつけた



啓太は苗字を"丹羽"に変え、
新しい人生をスタートさせた




その時啓太は29歳、雪乃は28歳だった




―――――――――――




「啓太さん」


「どうしたの?」


啓太は夕食をつまんだ




「今日ね、病院行ってきたの…」



「え…
どこか具合悪いのかい!!?」



啓太は慌てて雪乃に駆け寄った




「違う違う、…出来てたって、赤ちゃん///」






「…」




涙で視界がぼやける




啓太は雪乃を抱きしめた




「雪乃…雪乃…大好きだよ、
1番愛してるよおお!!!」





「ふふ、泣き虫さんなんだから///」




雪乃も、啓太の背中を優しく叩いた










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