刑事とJK
第46章 点を結ぶと
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『あれ?』
朝方
ゆうひはポストに
何か入っていることに気が付いた
手紙…ではない
手にとってみた
『わぁ…きれいなペンダント///』
でも何でこんなものがポストに…?
その時、ゆうひはうっかり手を滑らせた
『あっ』
ペンダントは硬い床にカツンッと当たった
『ああ…しまった』
拾い上げようとすると、
蓋が開いてペンダントの中に写真が入っていることに気づいた
顔を近づけてよく見てみる
『これ…
お母さん…?』
写真に写っていたのは、
間違いなくゆうひの母親の雪乃だった
『…じゃあ…』
その横の女の子は…あたし…!?
でも何でこんなものが…
ゆうひは顔を上げた
『…おじさん…?』
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「風が冷たいねえ」
岩崎は首をすくめた
「あと、15分もあんぞ?」
斉藤は時刻表を見た
「なあに、15分なんてすぐだよ」
岩崎はグルッと辺りを見渡す
「この景色とも、今日でお別れだね
僕は遠いところへ行くよ」
という独り言
「やっぱ、もったいねぇよ
あんたほどすげぇ人が…」
「ゆうひと同じことを言うんだね
いいんだ。
僕は、これでいいんだ…」
ちらっと時間を確認する
「…じゃあね、そろそろ行くよ。
斉藤君、ありがとう」
「…ああ」
岩崎が、一歩、二歩、と歩き出した時
『お父さん…!!!』
岩崎は、つい振り返ってしまった
ああ、あれで最後と決めたのに…
また、会ってしまったね
「…ゆうひ…」
馬鹿な親だ…
どうしても、どうしても
お前の父親であり続けたく思ってしまうよ