刑事とJK
第49章 有人島サバイバル
ゆうひは
ゆっくりと身体を離した
「ゆうひ…」
『斉藤…』
最後にもう一度だけキスをした
『…ごめんねぇ…』
萎れた花のような、
ゆうひの声
何で
お前が謝るんだ…?
「あの…男は…?」
ゆうひは黙って
その質問には答えないまま
立ち去った
「…」
斉藤は、
ゆうひの手と、あの唇の感触が
忘れられなかった
―――――――――――
〔What did you do?(何してたの?)〕
シーザはベッドの上にねっころがって
ニコニコしている
『…』
ゆうひは黙って突っ立っている
シーザはそんなゆうひの手を引いて、
ベッドに座らせた
原住民の王様っていうよりかは
インドかどこか生まれの貴公子
と言った方があうのかもしれない
そんなシーザ
〔…have a promise(約束だもんね)〕
シーザはゆうひに、
唇を近づけた
ゆうひはその唇を止めた
〔What?(何?)〕
『How many wives do you have?
(あんた、何人奥さんいるの?)』
〔Eight(8人)〕
『…そうなんだ』
たくさん、いるんだね
じゃあ、あんたは一体、
誰を1番愛してるのかな…?