刑事とJK
第63章 第一歩
[お父さんへ
お久しぶりです、お元気ですか?
私は元気です。
実はこの度、
丹羽ゆうひは結婚することになりました。
挙式は6月の中旬にする予定です。
お父さんにドレス姿を見てほしいなって思います。
よかったら、
また訪ねて下さい。
ゆうひ]
ゆうひはペンを置いて、
手紙を丁寧に畳んだ
『…』
もう傷口はほとんど治り、
自宅で普通に生活している
…もうすぐ、この部屋ともお別れか
寂しいけど、
それよりも嬉しさの方が勝ってる
『新しい、家族…』
斉藤と一緒に暮らせるんだ…///
なんか、実感湧かないなぁ
ゆうひは椅子にもたれた
ついでにふっと手紙に目をやる
…結婚式、お父さん来てくれないかな…?
無理か
手紙を書いたところで、宛先もわからないんじゃ
どうしようもないもんね…
ゆうひは手紙を机に置いたまま、外へ出た
今日も、公園へ向かうのだ