刑事とJK
第70章 江戸っ子交通安全!?
『正吉さん…
あたしのために戦うなんてやめて…』
「おゆう…男ってぇのは、
惚れた女のためにゃあ何でもできんだぜ?」
「正吉さん…」
「行くぞ正吉!!勝負!!」
二人は鞘を抜いて刀を交え…
辺りには金属のぶつかり合う音が
響き渡ります…
愛する者のために戦う男と
己の任務を全うするために戦う男…
両者は一歩も譲りません
『正吉さん…!!
(結構マジで戦ってるよね?)』
「おゆう、止めんじゃないよ…
あれは男の戦いだからね…(もう二人とも目が真剣だし…)」
おゆうとおあすは、戦いの行方を見守ります
「言っとくが、俺は剣道3段だからな!!」
「おあいにくさま、オレも3段だっつの!!!」
ガキィンッ
ガッ
ガキィンッ
鍔ぜり合いに入りました
「いい機会だ、今日で決着つけてやるよ」
「負けたからって後で吠えんじゃねぇぞ?」
「どっちが!!」
「てめぇだよ!!」
お互いの刀を弾かせ、
二人は広い道に飛び出しました
「あ!!!」
『二人とも、危ない!!!』
その声に正吉と南淵は反応し、
ちらりと横を見ました
するとどうでしょう
すぐ目の前まで
暴れ馬が迫って来ているではないですか
―――――ぶつかる…!!!
その時でした
突如、二人に光が当たったのです
「え!!?」
二人の体はふわりと宙に浮き、
暴れ馬に当たらずに済みました
「な…一体何が…!!」
おゆうとおあすも目を疑います
『あ、あれはまさか…!!』