刑事とJK
第85章 不思議の国
穴の中では、右に曲がったり左に曲がったり…
ウネウネと進んでいく
『…』
先が見えないなぁ…
どこに繋がってるんだろ?
「ゆうひちゃんってさぁ」
小泉が言った
『何?』
「かわいいお尻してるよね(笑)」
『…!!!
み、見るなぁー!!!///』
「だって見えるんだから仕方ないでしょ」
『うぅ~うるさい!!』
ゆうひは後ろにいる小泉を蹴ってやろうとした
しかし、あっさり足を掴まれて
ズルズルと引っ張られてしまった
『やぁめぇろおー!!』
小泉はゆうひに被さってきた
穴が狭いため、非常に窮屈だ
「キスしてあげる」
ゆっくりと顔を近づけてきた
『いらないいらない!!
や、やめてやめてやめて…!!!』
「何やってんだコラ」
「あら」
今度は小泉が斉藤に引っ張られて行った
「俺を襲う気?」
「だぁれが!!!
てめぇは牢屋にぶち込んでやるってんだ!!」
「ククッ、怖い怖い」
そのままずっと進んで行くと、やっと出口が見えた
『あ~出られる』
ゆうひは出口から顔を出した
『あれ?』
「どうした、ゆうひ?」
後ろから斉藤の声が聞こえた
『ここ…入口だよね…』
「は?」
穴から出ると、唖然とした
ここはさっきの数枚扉があった部屋ではないか
どうやら穴の入り口と出口は同じ部屋に繋がっていたようだ
「じ…時間の無駄…」
斉藤はかなりショックを受けていた