願わくば、いつまでもこのままで
第8章 変化
「それじゃあ、まずは自己紹介から!」
この合コンメンバーは大学は皆一緒だけど、学部までとはいかないから知っている顔もあれば、知らない人もいる。
「今回この合コンを仕切らせてもらってる、豊田誠(トヨタマコト)20歳です!
最近彼女に振られたばっかなんで、誰かに慰めてほしいなぁ、なんて」
ここで少し笑いが起きた。
今回の女子はわりとノリがいいと思える。
「梶木佑都(カジキユウト)21歳です
誠実な子が好きです、よろしく」
「泉陽(イズミヨウ)21歳、よろしく」
男子陣の紹介が終わり、順番が女子へとまわる。
「瀬河みこと(セガワミコト)20歳、彼氏募集中です」
黒髪ショートのクールなイメージの女子がそう言った。
次はセミロングのふんわりとした子。
「日野胡夏(ヒノコナツ)です。20歳です。よろしくお願いします。」
見た目を裏切らない少女のような可愛い声の子だ。
そして出番が俺の大嫌いな奴にまわった。
右によせた焦げ茶のポニーテール。
少し濃い化粧。でもそれが似合った顔だちをしている。
「佐倉田弥生(サクラダヤヨイ)21歳!
言っちゃうと泉陽くんのためにこの合コン来ましたっ」
甘ったるい声、甘ったるい口調
終始俺を見つめる奴を
俺は終始冷めた視線を浴びせた。
だが佐倉田はそれを気にせず今の紹介のように大胆にアピールしてくる。
ああ……むかつく