All Arounder
第11章 High School Student
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「ごちそーさん」
大志は朝食を一瞬で平らげた
あくびをしながら席を立ち、2階へ上がっていった
「大志ったら、ちゃんと噛んで食べてるのかなぁ?」
ゆうひは心配そうに大志の背中を目で追った
「噛んでねぇな
そのまま歯が抜けちまえばいいんだ」
「斉藤、あんたねー…」
『ごちそうさまでした』
姫も食べ終わり、食器を片付けると
大志のもとへ向かった
「あ、食った?」
『うん…///』
大志は身を起こすと、鞄を持った
もうすでに制服に着替えてあって
なかなか新鮮だ
『あたし…制服ない…』
「それは気にすんな
何とかなるからよ」
大志は部屋を出て、姫も後ろをついて行った
「大志、姫ちゃん、お弁当作っといたよ」
ゆうひはほほ笑みながら、二人に弁当を渡した
『え…あたしも…///』
「あんがと」
大志は弁当を二つとも自分の鞄に突っ込んだ
「行ってきまーす」
『あ、行ってきますっ』
「いってらっしゃい」
玄関にはすでに斉藤がいた
「早くどけ」
大志が冷たく言い放つ
「うるせぇ」
反抗する斉藤を、大志は蹴り出した
『仕事ですか…?』
「まあな、じゃ…お先に姫ちゃん」
靴紐を結び終えると、斉藤は手を振って先に家を出て行った