All Arounder
第11章 High School Student
「はいこれ」
『?』
姫は大志から紙袋を受け取った
「制服だ、着とけ」
『え』
「借り物だから、あんまし汚すなよ」
『…///』
あたしのために…わざわざ借りてくれたんだ…
「トイレででも着がえっか?
あっちにあるからよ」
『…うん///』
姫は嬉しそうに紙袋を抱え、トイレに入っていった
―――10分後
トイレから姫が出てきた
「サイズ大丈夫だったか…あ…」
夏服から伸びた細い手足
小さな顔はそれによく似合う
『…どうかな…?///』
「あ…うん…えっと…///」
大志は顔を背け、教室へ向かった
『ちょっと大志…っ』
姫は小走りで大志についていった
もう一度教室に入ると、クラスの視線は姫に向けられた
『っ…』
一歩後ろへ下がったが、大志が机に座っているのを見つけ
そばまで寄った
『た…大志…』
「ん?」
『すっごい見られてる…』
「気にすんな」
そんなニコヤカに言われても…