All Arounder
第11章 High School Student
チャイムが鳴ると、授業が始まった
1限目は国語
2限目は英語
3限目は数学…と、時間はすぐに過ぎていった
『…///』
姫はもうワクワクが収まらなかった
家で一人、勉強しているよりも、大人数でしている勉強の方がはるかに楽しい
毎日こんな風に勉強できるなんて…
いいなぁ
ふと大志を横目に見ると、爆睡している
その後ろでは、山田がしゃがんだまませっせとノートをまとめている
…場所、替わってあげればいいのに…
とは思うが、自分は替わらない
今日しかないこの時間は、大切に使いたいのだ
姫は必死に、しかしどこか楽しそうに授業を受けた
――――
「大志ぃー、ご飯一緒に食べよー」
昼休みに入ると、数人の女子が大志の周りで弁当を開けた
「今日は無理」
大志はそう言うと、自分の椅子をヨテヨテと姫の隣に持って行った
「先客があっからな」
『…///』
女子たちからはもちろんブーイングの嵐
「どうせ大志、なかなか学校来ないんでしょ?」
「あったりめぇだ」
大志は自分の弁当箱を開け、箸を持って食べだした
姫も同じように食べはじめる
「大志ぃ~…」
他の女子もガッカリしつつ、弁当に箸をつけていった
『…』
大志って、ほんとにみんなから好かれてる…
教室を見渡して、とりあえず言えることは
この中じゃ、大志が1番カッコイイ…///
ああー、何言ってんだろ自分…