All Arounder
第18章 Necklace
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外は深々と静まり返っていた
時々車が通るものの、そんなことは気にも留めない
ベッドで姫が気持ち良さそうに寝ているその下で、
大志は預かったネックレスを眺めていた
「…」
ネックレスのチャームは、丸いビーズのようなものだった
もちろんプラスチックとか、そんなものではない
もっと高価な、…宝石と言ってもおかしくないほどの代物だ
「…?」
よく見ると、チャームには穴のようなものが空いていた
何となくそこを覗いてみるが、周りが真っ暗なので何も見えない
…しゃあねぇな
大志は起き上がり、机の電気をつけた
光に当てながらもう一度覗いてみると、何やら小さく文字が書いてあった
「…"5626…"…」
数字が書いてある
何のだ…、何の数字だ…?
大志は電気を消し、また横になった
…財閥の社長が、死ぬ間際に娘に渡したネックレス
そこには数字が書かれていたが、その数字は何かを指しているのか…
何も意味を成さないのか…
「…ま、いっか」
大志は独り言を呟くと、自分も深い眠りについた