All Arounder
第21章 Forbidden Love
斉藤は適当に上着を脱ぐと、それを椅子に掛けた
『帰り…遅いんですね』
「事件の調べ物してたらな…嫌でも遅くなっちまうよ」
今から食事を取るのだろう
斉藤は冷蔵庫を開け、料理を取り出した
『あ…あっためますよ?///』
あれ…あたし何言ってんだろ?
「ほんとか?ありがとな」
姫は料理を受け取ると、オーブンで温めた
『前も遅かったですよね…大変ですね』
「まぁ、もう慣れっこだな」
温め終えると料理を出し、テーブルに並べた
斉藤は椅子に腰掛け、食べはじめた
『…』
どうしよ…
もう寝よっかな?
姫が2階へ上がろうとしたときだった
「ごちそーさん」
早っ!!
皿を見てみると、綺麗さっぱりすっからかんになっていた
…じゃあ、食器も洗ってしまおっかな
姫は、斉藤が食べ終えた皿を洗った
「姫ちゃん」
『ひゃあ!!///』
座っていたはずの斉藤の声がいきなり耳元で聞こえたので、姫は驚いて皿を落としそうになった
『なっ…何でしょうか?///』
「大志は?」
『あ…友達の家に泊まって来るとかいってました』
「へぇ…」
大志がいないのに、なぜ姫がここにいるのか…
そのことについて突っ込まれるかと思っていたが、斉藤は何も言わなかった