All Arounder
第22章 What Should I Do ?
それからしばらくし、下からこんな声が聞こえてきた
「藤野室長、斉藤刑事、ご苦労様です」
!!?
「"斉藤刑事"だと…?」
大志は穴を覗いた
そこには紛れも無い、自分の父親…斉藤の姿があった
「…ありえねぇ」
「何、大志の親父さん?」
井上も覗いてみた
「うわ~大志とそっくり」
バキッ!!
「~~(泣)」
「っせぇよ」
―――――
「…?」
斉藤はふと上を見上げた
「どうした斉藤?」
「…この美術館、猫でも飼ってんのか?」
斉藤は天井を見上げたまま言った
「そんなことはないだろう、ほら、さっさと検証するぞ」
藤野はしゃがんで、辺りの様子を見ていった
「…ふーん」
斉藤も天井から目を逸らし、藤野と一緒に現場を見ていった
――――――
「…」
「…ぁぶねー…」
肝が冷えたのはこっちの二人だった
まさか自分たちの存在を、よりによって斉藤に感づかれるとは…
「大志の親父さん、まじ怖…」
「無駄に直感は冴えてやがるからな…」
…ますます面倒なことになっちまった…