All Arounder
第22章 What Should I Do ?
「大志…もし親父さんが、夜までいたら…どうする?」
井上の問い掛けに、大志は苦そうな顔をした
しかし、答える
「誰がいようと関係ねぇ。絵は今日中にいただく…」
「ははは、さすが大志」
井上は横になり、昼寝をし始めた
大志はただ、仕事場にいる父親の姿を
じっと見ていた
――――――
午後6時
閉館時間になった
「斉藤ー、まだ帰らないのかあ?」
藤野はぐったりとその場に座った
「まだだ」
斉藤は、壁に背をついて何もしようとしない
「何してんだよお?」
「猫が出て来るのを、待ってんだ」
「猫?」
――――――
!!!?
「おい、井上…」
「ヤベーな…親父さん、俺らの存在に気づいてる」
「ほんっとにクソだりぃ」
…親父の性格だ
怪しいもんに気づいたなら、四六時中その場に居座るだろう
「仕方ねぇ…井上、いつでも出られる準備しとけよ」
「任せとけ」
…親父がいようがいまいが関係ねぇ
オレは、オレの仕事をするだけだ
All Arounderとして…