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All Arounder

第23章 Affection






ゆうひが美空と一緒に下りてくると、大志は聞いた




「母さん…親父は?」




「えー?まだ帰ってないよ、最近忙しそうだしね」



「そっか…」





4人はテーブルにつき、夕食を取った




「…」



大志はいつもに増して、黙りこくっている




「…どうしたの、お兄ちゃん?」



美空が心配そうに聞いてきた




「…何でも」




「もぅ、そういう無愛想なところ斉藤とそっくりっ
笑わさないで(笑)」



ゆうひはケラケラと笑う




「…おう」





『…』





斉藤さんが帰って来たら…どうなるんだろう…




あたしは




大志は…
















みんなが食べ終わった頃に、玄関の扉が開く音がした




「あ、お父さん帰ってきた」



美空は何となく、斉藤を迎えに行った





「…」

『…』




心臓がバクバクと鳴っている





頭の後ろでは、血管の脈打つ音が聞こえるほど…














ガチャ…













「ただいま」









「お帰り斉藤、おかず温め直すね」



「いや、いい」




ゆうひは立ち上がったが、「そう?」と言い
斉藤に席を譲った





斉藤は少しだけ大志の顔を見ていたが、ゆうひが譲ってくれた椅子に座ることにした






『…』




気まずい



早くこの場から離れたくなった






「姫…上行くぞ」


『あ、うん』




大志と一緒にその部屋を出ようとした時だった





「ちょっと待っとけ」






斉藤が、二人を呼び止めた












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