All Arounder
第24章 Parasite
「大志、姫ちゃん、ちょいとそこに座れ」
井上がカーペットの上を指差すので、二人は床に座った
「まずひとつ言っておく。ここは俺ん家だ
勝手に探ったりするな」
『別に探ってないよ』
「そうそう、置いてあったから…」
「シャラップ!!」
井上は大志を黙らせると、また口を開いた
「ここじゃあピラミッドの頂点に立つのは俺だ
俺の言うことを聞け」
『「やだ」』
こいつら…
──────────
その後、三人は食事や寝床の話し合いをした
食事に関しては、買い出しは当番制で
料理は気が向いた人が作る
という、適当なもので決定した
「次は寝床だなぁ」
「じゃー姫ちゃんと俺が一緒のベッドで」
「ざけんな」
『ベッドっていくつあるの?』
姫はクッションを抱えながら井上に尋ねた
「そりゃひとつしかねーよ、だから姫ちゃんと俺で兼用しよ」
『えー、やだ』
「まぁそう言わずにさ、優しくするから」
『あっ…ちょっと///』
井上が姫の肩に腕を回すと、大志は井上を押しのけた
「おい、何すんだよ大志」
「うっせぇ、おめぇは油断も隙もねぇな」
「そんなことねーって、なぁ姫ちゃ~ん」
また姫にくっつこうとする井上の腕を、大志はガシッと掴んだ
「姫に手ぇ出すなよ?」
「出すわけねーだろ?何言ってんだよ大志ぃ」
…とか言ってるけど、出さねー理由が見当たらねーよ
もちろん夜になったら楽しませてもらうもんねー///
はっはっはー…
あ?