All Arounder
第38章 My Heart Beating
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「―――ってことで、今回は姫、お前に掛かってっからな」
大志は姫の肩にポンッと手を置いた
姫はAll Arounderの仕事を頼まれたことが、かなり嬉しいようだ
『うん、わかった!!
でも何で男は嗅いじゃダメなの?』
「…」
『女は嗅いでも大丈夫なんでしょ?』
大丈夫…でもねぇけど…
「男が嗅ぐと…インポになっちまうから…」
『何それ?』
言及すんな!!
「か…体の元気が、なくなっちまう…の…」
『あ、そうなんだ…じゃあダメだね』
「ぉぅ」
隣ではマスターが大爆笑している
…マスターをここまで消し去ってやりてぇと思ったのは初めてだ
『とりあえず、そういうことなら任せて
大志の力になれるように頑張るっ』
「ありがとな…けど、姫も極力嗅ぐなよ?」
『あいあいっ』
姫はご機嫌に敬礼した
その姿がどことなく可愛い
「んじゃ、今日は念入りに計画を叩き込んでやるから、しっかり聞けよ?
決行は…明日だ」