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All Arounder

第43章 Reunion






『確かに退斗は軽いだろうけど…
だからって、葵ちゃんのことを遊びだなんて思ってないと思うよ?』




「…」




姫はお湯から手を出し、葵の頭をポンポンと叩いた





『どっちにしても、葵ちゃんは退斗が好きなんだよね』





「…」





葵は小さく頷いた





「うち…退斗に会いに来ても良かった?」




『もちろん。あたしだって大志がす…好きだから…一緒にいるんだよ?』




「最初から…好きやったん?」




『うーん…忘れたけど』





「…姫ちゃん、優しい子やな」



葵は笑った


そのはにかんだ感じに、姫も葵が可愛く思え


『妹みたい』



「姉ちゃんみたい(笑)まあ実際年もそんなもんやしな」



ここで姫は、思い出したように言った




『そういえば葵ちゃん、家族に言った?
お泊りするって…』




「ああ、言うた言うた。反対されたけど押し切ったったわ」




二人して笑って

風呂から上がった










――――――――――







「女の風呂ってなげー」



姫と葵が出てくると、井上はそう言いながら立ち上がった




「なんや、あんたらも二人で入ってきぃさ」




「勘弁…」




井上と大志も順番に風呂に入った





時刻はあっという間に
11時になっていた















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