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「ちょっとお父さん、龍太郎に怒鳴んないでよ」




「りゅ…"龍太郎"って…」




もう、斉藤は閉口するしかない


ゆうひはもう一度改めて、小泉の顔を見た





「ほんとにほんとに、小泉なの…？」



「ほんとにほんとに小泉だよ。俺がいなくて寂しかった？」




この話の持って行き方は…確かに昔のままだ





「…生きてたなら…」



そう言いかけて、ゆうひは口をつぐんだ



何となく察したのか、小泉は苦笑する




「ごめんね」





ゆうひの肩に手を置き、慰めるようにポンポンと叩いた



その様子を悔しそうに見ていたのは、斉藤と美空





「…龍太郎ぉ…」



「ん？」





美空は小泉の服を引っ張る



多分、ヤキモチ焼いてるんだな…





「ほんと、可愛いんだから」




「か…可愛くはない…///」




美空は赤くなった頬を膨らませると、小泉の手を引いて二階へ上がろうとした





「どこ行くの？」



「あたしの部屋!!」





ドタドタと駆け上がっていく音を聞きながら、斉藤は深いため息をついた





「…ありえねぇだろ」




「うん…ほんとにびっくりした」




ゆうひも感嘆の息を吐く