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本の中はびっしりと手書きの文字で埋められていた


かと思えば、写真や建築物の図面が殴り書きされたページも多くあった



「それは…

おれの、一生だ…」



ページを開いていくと、紙が貼り付けられていた





「…」


驚いた





中を開くと、

それはなんと、七香の診断書だったのだ





「…なんで、これを…」





「病院…で…
拾ったんだ…」






「病院で？」






「ああ…」








淳司は、唇を震わせながら


ボソボソと話し始めた






「十何年も…前だ…


病院で女の子とすれ違って…


たぶん自分で捨てたんだろうな…



ぐしゃぐしゃに…なって、
ゴミ箱の横に落ちてた…」




「しゃべるな…」




「…しゃべらせろ…

へーきだよ…




で、紙には、住所もあるし…届けてやろうと思ったんだ…」






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