All Arounder
第55章 You Asked For It 2
ーーーーーー
「…病気ね」
診断書こんなに潰しちゃって、
治らないとでも言われたんだろうか
淳司は診断書をそのままゴミ箱に入れようとした
が、なんとなくその手を止めた
「…しゃーない」
届けてやろう
どこの誰とも知らない、井上七香という女性のために
一走りしてやろうと思ったのだ
というのも、何でも屋稼業をしてしばらく経つが、なかなか良い仕事の話も舞い込んでこず
暇を持て余していたからだ
手違いで捨ててしまった診断書かもしれないし、
届けて感謝でもしてもらえれば儲け物だと思ったこともひとつだった
ーーこの住所だとそこまで遠くないな
もともと困った人間の1人や2人、いないものかと思って入った病院だったが、
早速、お困りの芽を勝手に育ててやった
plllll…plllll…
病院を出た時、ちょうどケータイが鳴った
「おう、どうした?」
〈どうしたじゃねーよ、今どこにいるんだ?
3万勝ったから、飲みにいこうぜ!〉
「1人で飲んどけよ、おれ用事できたし」
〈うるせぇ!さっさと行くぞ!迎えに行くからよ、そこで待ってろ!で、どこだ!〉
「…はいはい」
一度言い出すときかない男だった
そんな扱いにくい奴と、
その時は組んで
何でも屋をやっていた
「…病気ね」
診断書こんなに潰しちゃって、
治らないとでも言われたんだろうか
淳司は診断書をそのままゴミ箱に入れようとした
が、なんとなくその手を止めた
「…しゃーない」
届けてやろう
どこの誰とも知らない、井上七香という女性のために
一走りしてやろうと思ったのだ
というのも、何でも屋稼業をしてしばらく経つが、なかなか良い仕事の話も舞い込んでこず
暇を持て余していたからだ
手違いで捨ててしまった診断書かもしれないし、
届けて感謝でもしてもらえれば儲け物だと思ったこともひとつだった
ーーこの住所だとそこまで遠くないな
もともと困った人間の1人や2人、いないものかと思って入った病院だったが、
早速、お困りの芽を勝手に育ててやった
plllll…plllll…
病院を出た時、ちょうどケータイが鳴った
「おう、どうした?」
〈どうしたじゃねーよ、今どこにいるんだ?
3万勝ったから、飲みにいこうぜ!〉
「1人で飲んどけよ、おれ用事できたし」
〈うるせぇ!さっさと行くぞ!迎えに行くからよ、そこで待ってろ!で、どこだ!〉
「…はいはい」
一度言い出すときかない男だった
そんな扱いにくい奴と、
その時は組んで
何でも屋をやっていた