All Arounder
第55章 You Asked For It 2
ーーーーー
「パパ…」
有利香は、ひとり夜道を歩いていた
「…こうやって歩いてたら…また斉藤さん出てこないかな♪」
独り言で自らを励ます
何年も探し続けてきた父親の仇…
しかしその無念を晴らすことは出来なかった
「…どうしてしんじゃったんだろう…」
昨日のことのように思い出せる
剣道の練習を終えて帰宅すると、そこには血を流して倒れる父親の姿があったのだ
わけもわからず悲鳴を上げ
駆け寄った時にはまだ息をしていた
ーーーーゆりか
ーーーーーーーゆりか
おかえり、ゆりか…
“どうして…!何があったの…!?
パパ、パパ!いやだ!どうしよう…!!”
“パパは…むかし、わるいことをしたんだ…だから、バチがあたったんだよ?”
“パパは悪いことなんてしてないよ!ねぇやだよ!誰がこんなことを…!?”
“あいしてるよ、ゆりか…このよでいちばんあいしてる…
パパの、おねがい、きいてくれるかい…?”
“パパ…パパ…やだよぅ…病院いこうよぉ…”
“…これを…かえしてやってくれ…”
有利香に手渡されたものは、
父親の血がついたソードブレイカーだった
“…なにこれ…”
“あかい…くろう…のものだ”
“どういうこと、あかいくろうがパパにこんなことーーーー
っ…”
あいつの御守りなんだよ
“パパ…?”
「…だよね」
パパは有利香より
赤井久狼が大事だったんだよね?
ひどいよね、有利香のパパを横取りするなんて
意味わかんないよね、
赤井久狼ありえないよね
有利香の、パパなのに…
「…でも…
パパ…
有利香、ちゃんとパパのお願い、きいてあげたよ…
ねー…パパ、パパ…
ほめてよぉおお…」
虫のチリチリと鳴く音が
あたりに散らばった夜だった
「パパ…」
有利香は、ひとり夜道を歩いていた
「…こうやって歩いてたら…また斉藤さん出てこないかな♪」
独り言で自らを励ます
何年も探し続けてきた父親の仇…
しかしその無念を晴らすことは出来なかった
「…どうしてしんじゃったんだろう…」
昨日のことのように思い出せる
剣道の練習を終えて帰宅すると、そこには血を流して倒れる父親の姿があったのだ
わけもわからず悲鳴を上げ
駆け寄った時にはまだ息をしていた
ーーーーゆりか
ーーーーーーーゆりか
おかえり、ゆりか…
“どうして…!何があったの…!?
パパ、パパ!いやだ!どうしよう…!!”
“パパは…むかし、わるいことをしたんだ…だから、バチがあたったんだよ?”
“パパは悪いことなんてしてないよ!ねぇやだよ!誰がこんなことを…!?”
“あいしてるよ、ゆりか…このよでいちばんあいしてる…
パパの、おねがい、きいてくれるかい…?”
“パパ…パパ…やだよぅ…病院いこうよぉ…”
“…これを…かえしてやってくれ…”
有利香に手渡されたものは、
父親の血がついたソードブレイカーだった
“…なにこれ…”
“あかい…くろう…のものだ”
“どういうこと、あかいくろうがパパにこんなことーーーー
っ…”
あいつの御守りなんだよ
“パパ…?”
「…だよね」
パパは有利香より
赤井久狼が大事だったんだよね?
ひどいよね、有利香のパパを横取りするなんて
意味わかんないよね、
赤井久狼ありえないよね
有利香の、パパなのに…
「…でも…
パパ…
有利香、ちゃんとパパのお願い、きいてあげたよ…
ねー…パパ、パパ…
ほめてよぉおお…」
虫のチリチリと鳴く音が
あたりに散らばった夜だった