一万回目のプロポーズ
第10章 チューしな殴んぞ
「って…あああー!!?」
『!!?』
突然俊司が叫び出したので、あたしは体をびくつかせた
『な、何…?』
「集合時間、10分遅れてらぁあ!!!」
俊司はその腕にはめた時計を見せてくれた
『え、ヤバいじゃん!!
ちょ…バカァア!!』
「何で馬鹿呼ばわりされなきゃいけねーわけ!!?」
あたしたちは、急いで集合場所へと向かった
『出口どこ!?』
「知らねー!!」
二人して手を繋いで
ずっとずっと
駆け回った
――――――――――
「竹村君、笹川さん…一体どういうつもりですか!!??」
結局
あたしたちは先生にこっぴどく怒られた
「すんませーん」
『ごめんなさい』
まあ、反省なんてしてないんだけどね
「罰として、二人には先生と同じ部屋で寝てもらいます、わかりましたか!?」
あたしと俊司は顔を見合わせた
自然とそこで、笑みを浮かべる
『「はい!!」』