一万回目のプロポーズ
第10章 チューしな殴んぞ
布団を敷き終え、ふと時計を確認した
もう10時はとっくに回っていて、今頃皆は、友達同士でいろんな話とかしてるのかなぁーなんて考えていると
ほんの少し、寂しくなった
でも…
「明日はもう修学旅行、最後だなぁ」
『そうだね』
でもあたしには
俊司がいてくれる
「んじゃ、静かに寝ろよ?」
担任は、隣の部屋でさっさと眠りに就いてしまった
あたしと俊司も、それぞれ布団に潜り込む
その数分後、丁度消灯の時間を迎え
部屋は一瞬で真っ暗になった
『…』
何となく
不気味な部屋に、一変する
『…』
昔っから、怖いものは苦手だった
あの窓に人影があるんじゃ…
とか
目を開けたら顔が…
とか…
ぶるっ
考えたくもない…
あたしは壁の方を向いて、丸くなった