一万回目のプロポーズ
第12章 思い出
『いいんじゃない?』
「だろ?」
『飾り気のないとことか』
「明奈にピッタリだ」
どういう意味よ?と睨みを利かすと
俊司は笑った
「何その顔、怒ってんの?
全然怖くね~」
『ぅうるっさいなぁ!!///』
「はいはい」
あたしは軽く流される
悔しがっていると、俊司は早速指輪をレジへ持って行った
あたしも急いで後を追い、財布を出した
「あーまた馬鹿、こういうのは男が買うの」
『え、でも悪いし…』
「じゃあ後で、キーホルダーでも買ってよ」
俊司はポケットから財布を出して、店員さんにお金を渡した
『…それなら…うん』
まだ少しスッキリしないが、あたしはとりあえず頷いておく